写真は全て W41CA (ケータイ) を PhotoShop4.0 で加工したものです。
色々な流れがあって該当書にたどり着きました。1936年が初版ですから、古い本であることはまちがいありません。
「人を動かす - How to win friends and influence people -」D・カーネギー著 です。
アマゾンの書評に優れたものが多く書かれていたので、ぜひそっちを見てください。
話題に取り上げたので私も少しご紹介します。
本書は 邦題こそ「人を動かす」となっていますが、内容としては元の How to win friends and influence people のほうが適していると思います。あとがきに ”友をつくり、人を動かす法” とありますが、そのほうがしっくりくるように思います。
勿論営業するのに役立つ心構えや事例が満載されているのも事実ですが、家庭や友人関係など、世の中に起こりうるすべての人間関係を網羅しているかのごとく見えるほど(これは私の勝手な感想です)多種さまざまな事例を使っています。
夫、妻、旦那、嫁、上司、部下、親方、弟子、教師、生徒。
どんな立場の人でも参考になると思います。
特に主婦が夫を動かそうとするのに最適な書物といっても過言ではないでしょう。母に勧めねば…
相手の立場になり 相手の喜ぶことにフォーカスするということを実践することで動かすというのが基本のようです。
最初は「えぇ〜…そうはいうけどさ…」と思いますが、事例の嵐に、「そうかもしれない、このシチュエーションなら自分も動くかも」と思っていきます。
本書は、現代における多くの啓蒙書、コーチング教本に影響を与えたものだそうですが、内容として斜め読みすればするほど陳腐です(なぜならほかの本が影響を受けたため、似た内容の本があふれているからです)。そこら中にありふれたことが書いてあります。特に未知のことが満載されているわけではない。
しかし、しっかり読めば読むほど味がある内容になっていると感じました。文章の上手さ、訳の妙味、適切な構成と説明、大胆な記述における簡潔さなど、感じる長所は多いようにおもいます。
特にこの手のほかの本と違うと思ったのは、各心構えにひとつ以上、実践した場合のケースが乗っていることです。
このしつこいほどの事例紹介は、本書におそらく絶対的に必要な要素だと思います。
なぜなら、これがあることで本を読んだ後自分自身が行動し、それによって文字通り ”人を動かせる” ようになるからだということだと実感しています。
実際に私はそれを体験してしまいました。
ですから、この本は凄いと思うわけです。
10数人同時に読んでディスカッションを実施したわけですが、ほとんどみんな気づき の体験をし、2度三度よむと新たな局面を見ています。
とはいっても、実践は難しいし 必ず上手くいく・というものでもない というのは カーネギー氏自身書いていることですけどね。
よっぽど良くなる といったことであるという認識が必要なのでしょうね。
最後に夫婦の話が載っています。
我が家は大丈夫という感じではありますが、本書が半世紀も前のものであることを考えると、今も昔も変わらないように思いました。