そのころは、N900i を使っていたので、
横幅は同じでも縦幅は多少小さくしなければなりませんでした。
まずは携帯の 240ドット幅以下の横向きの車両を描きました。
これは、車両をたくさん並べる前提で考えたときに、
画面の240ドット幅ギリギリあるいはそれ以上では
見づらいのではないかと心配だったからです。
結果として TSV と近いサイズになりました。
あれらとの違いは、縮尺などを把握するような資料が全く無いので、感性だけで描いたことです。縮尺に囚われない Scratch Build 的な良さを出せればと思っていました。(このサイズではさほど生かされていない)
https://nliwasaki.up.seesaa.net/image/nex.swf
当時は私なりに大いに満足しましたが、後から考えるにつけ、中途半端感があり、改善したいと考えるようになりました。
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そして、2007年 年末、再チャレンジとなります。
すでにベースとなる規格があったわけなので、単純にサイズを2倍にしてから、ディテールを細かくするという手法をとりました。*
(面積比4倍)
*実際には、総武線を一度その手法で作ってから、ほかの通勤電車に関してはその総武線をベースに作成しました。
アニメーションしたときに、画面には車両の一部しか描かれませんが、今回は背景を止めて電車本体は動きっぱなしを想定したので、その点では大きな問題はありません。
前回の小さいサイズの時もそうでしたが、主に Microsoft Paint で描きます。以下作業中の画面(小さい画像をクリックすると巨大な絵が出ます)
Windows 3.1 のときにはすでに装備していたシンプルな機能だけでドット絵修正は行けます。
背景を透過 GIF 化するために、ArtWeaver (フリーの Photoshop 風ペイントソフト)を活用しました。
Windows Vista (現在私用のメイン機)で、往年の Photoshop4.0 の調子がわるいこと、Gif 化の精度は Artweaver で十分・やけに軽いことなど 理由はたくさんありますが、なにしろ思ったとおりに機能したので使ったというわけです。
(減色する場合は ArtWeaver の能力は 2008 年現在では水準以下だと思います。その場合は、Padie (フリーの超高画質減色ソフト) をお使いになり、一度 8bit 画像を作ったうえで Artweaver で Gif 化されれば良いでしょう。)
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精細化した画像はこんな感じになります。
過程は…なんとなく点を打って行けばかならずこんな感じにはなります。
どうしても Google 先生や、ゲイツに聞け! では横方向の電車を描ける十分な資料は集まりにくいのですが、なんとか力技で誤魔化しました。
(正面写真は腐るほど手に入れることが可能です。)
形は、四角ベースで多少まるっこくなってるか斜め線の動きがあるか 程度のものなのでたいしたことはないのですが、気をつけるべきは色です。
特にこの手の絵は本体アルミ色と白色本体との描き分け、本体の立体感の演出、本体カラーの再現、どれをとっても色の選択、色の使い方にぜんぶがかかってしまいます。
この一番大事なところをすべて MS paint の機能だけで普通にのりきりました。
結果は上の画像どおりです。
批判などもあるかもしれませんが、私の満足のいく色に仕上げられたので作者的には問題は感じていません。
よくある、高機能 Paint ソフトのドロップシャドウ機能で描いた車体よりはリアルになったと思います。
私は、高機能 Paint ソフトを使ったときにあいまいになるのがこの色管理のところではないかと私は常々思っています。
というのは、
MS Paint は低機能なため、
逆に色には神経を尖らせている必要があり、自動でグラデーションできないために自分自身で描ききる必要があるからです。
これらの絵のどの部分も偶然でそうなった箇所は一箇所もありません。
すべて私が意図的にドットを打ってこの状態になったわけです。
(山手線の行き先表示が中野なのも(笑)…って今度修正します)
あとは背景も神経使いました。特に木とか草とかですね。
なるべく粉が吹いているだけのようには見えないようにと、気を遣いました。