2011年09月15日

イギリス艦船について

イギリス艦船について

たまたま・・・ですが、イギリス艦船も2つほど立て続けに作成していますのでコラムとして掲載します。


■HMS ロバーツ(モニター)

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ロバーツはイギリス海軍のモニター艦として建造されました。
本艦は、全長 113.8m / 排水量 7,970t という小さな船体で 12.5ノットと極めて低速ながら、38センチ砲 2門 1基 という戦艦の大砲を備えた異形の軍艦です。
対空装備が充実しており、対地攻撃を得手とするようですが、たいした活躍もせずスクラップにされたようです。
水上迷彩と 38センチ砲のインパクトに惹かれてついつい作成してしまいました。

この艦種はスクラップにした旧戦艦のお古の活用法として作成されたようなのですが、やはりどうもバランスが悪いせいかあまり活躍したという話を聞きません。


■RMS タイタニック

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いわずと知れた、豪華客船で、就航5日目にして、氷山に激突して大西洋の底に沈んでしまいました。
全長 269.1m / 排水量 46,328t (戦艦大和は 263m / 72,809t) 、1912年当時(約100年も前ですね)間違いなく最大級の船であり、なおかつ最大級の乗り物でした。
ジェームズ・キャメロン監督の映画ではタイタニックが唯一至高のもののように話しているシーンがありますが、当時としては同系の一番艦である”オリンピック号”が最大としてよく知られており、タイタニック自体もオリンピック級2番艦という位置づけでした。
ただ、同系艦とはいっても、タイタニックは本来のデッキの一部を客室にしたため、オリンピックより重量が多少増えたため、事実上"最大"といっても良かったといいます。

この大きさで 22 ノットを実現するために船体を細くしているということで、優美な容姿になっていると思います。
軍艦ばかりで殺伐としているので、世界一有名な客船の造りとちゅうです。
posted by masayui at 07:22 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ・ペーパークラフト (paper craft) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

最近作成したペーパークラフト(日本海軍軍艦)に関するコラム

さて、本日のこのコラムでは最近の作成した旧日本海軍の艦船モデルへの思い入れを書きたいと思います。

■鳥海(てうかい)

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鳥海は、日本海軍で最も活躍した軍艦である高雄級重巡の4番艦であり、
第一次ソロモン海戦
における旗艦として、日本側に勝利を納めています。
本艦は、全長 203.7m / 排水量 12,986t という、ワシントン海軍軍縮条約に則った条約型重巡の枠のギリギリで作られています。
35.5 ノットの快速と旗艦機能の充実、最新の 20.3 サンチ連装砲を5基(10門)、魚雷発射管 4基(8門)、カタパルトを 2基装備、装甲も同級の米英艦船以上のものを備えたといった、正に理想を具現化したような船だったようです。
名前は、当時の日本軍の重巡洋艦(甲巡)の命名規則に則り、山岳の名称からとられ、秋田・山形にそびえる”鳥海山”が元になっています。
同名の”ちょうかい”は、最新鋭のイージス艦として自衛隊に配備されており、同級のイージス艦の「あたご」「あしがら」はこちらのペーパークラフトでも取り扱い、公開しています。

開戦当時、新鋭艦に近い船でありつつも旗艦能力があって高速巡航できるとなると、戦艦では金剛級、それに次ぐ重巡洋艦ではこの高雄級しかありませんでした。
そのため同級の重巡洋艦は多くの戦いに参加しており、鳥海は最も活躍した艦船の1つです。

同級の1番艦・2番艦である 高雄、愛宕 は、復元力や対被弾性を考えて艦橋を小さくする改造をして、建造時と後期では外観が変化しています。
また、3番艦の摩耶は第三砲塔を外した上で対空砲を多数追加しています。
しかし、鳥海は最前線に出っ放しでこれらの改造ができず、基本的には建造されたときの装備のママに近い状態で最後まで闘ったようです。


同艦は特に第一次ソロモン海戦では獅子奮迅の活躍をし、夜中の魚雷攻撃や探照灯照射による射撃を決行。
自分も砲撃される危険を顧みず、重巡アストリア、同クインシー、同ヴィンセンスに対して射撃、艦隊全体での攻撃を可能にしました。
この結果同戦闘において、豪重巡洋艦キャンベラ、米重巡洋艦アストリア、同クインシー、同ビンセンスを撃沈、重巡洋艦シカゴ、駆逐艦ラルフ・タルボット、同パターソンを大破しました。
この海戦は 太平洋戦争史をまとめた モリソン氏によれば「これこそ、アメリカ海軍がかつて被った最悪の敗北のひとつである。」と、相当ショッキングな出来事だったようです。

より詳しくはこちらをご覧下さい。第一次ソロモン海戦

※ なお、本来の作戦の趣旨とすべきである米輸送部隊の撃沈にはいたらず、戦術的には日本の勝利たが戦略的には米国の勝利ともいわれるようです。


13号駆潜艇と大淀はチビのオーダーで作成したので、私自身はそこまで思い入れが強いわけではありませんでした。


■大淀(おほよど)

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大淀は、最後の連合艦隊旗艦であり、有史以来稀にみる、軽巡洋艦による艦隊旗艦ということで、意義がある艦であるとおもいます。
本艦は、全長 192m / 排水量 9,980t という重巡級の船体を誇り、35.5 ノットの快速と最新の通信設備、最新の 15 サンチ三連装砲を2基(6門)装備する 潜水艦艦隊の旗艦として建造されました。
名前は、当時の日本軍の軽巡洋艦(乙巡)の命名規則に則り、河川名からとられ、宮崎県は”大淀川”が元となっています。

しかし、その戦法は早期から使用不能なことがわかり、更に待望の新鋭艦載機『紫雲』の性能が伸び悩み、採用されず 本艦も使用不能な日々が続きます。
そのため本艦目玉の超大型カタパルト(1基)が用無しになってしまって、通常タイプ(1基)に改造されてしまいます。
(私の作成したキットは、通常カタパルト装備になっています。)
後方待機が続き、イザ出陣となっても旗艦になれず・・・といった不遇な話が多く、かなりかわいそうな来歴のようです。

内地に帰って司令部旗艦になったはいいが、その役目には通信設備の性能に限界があったり、
防弾能力も軽巡レベルの頼りないものである上、他の艦と違って魚雷の装備がないことや
最新鋭の対空戦対応の 15 センチ 3 連装砲も 2基(6門)というのは少なすぎるといったような、中途半端さが指摘されるようです。
本艦の建造目的による性能外の使用法をされたために色々不足な点が言及されるということのようです。

とはいっても、様々な活動で最前線、後方支援と、活躍したことには変わらないと思います。


■第13号駆潜艇

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13号駆潜艇は、他の船との大きさの対比として作成しても面白いかなという程度の思い入れでした。
本艦は、全長51m / 排水量 438t という外洋の航行には向かない小さな船体をもち、16 ノットという低速の艦船です。
役目としては潜水艦を倒すことを目的としていますが、ソナー能力が低くなかなかその役目を全うできなかったといわれるようです。
また、防空装備が貧弱で喪失艦はほとんど飛行機による攻撃が原因とのことです。


以上です。
posted by masayui at 06:16 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ・ペーパークラフト (paper craft) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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