前回は、カメラ遍歴となぜ SIGMA から RX シリーズに移ったかを簡単に書いた。
今回は、もう少し SIGMA というか FOVEON から RX シリーズに移った話を続けたいと思う。
まず、発売当時に戻って SIGMA DP1 を買うか? となったら
おそらく迷わず「買う」と答える。
当時、SIGMA DP1 ほどの高画質をあのサイズのカメラに収めた商品は他にはなかったからだ。
では、RX100 が出た後に購入するか、RX1 はどうか についても、おそらく
遅かれ早かれ現状のように購入していただろう。
デジタルカメラは1000万画素超までは、まるで パソコンの CPU の 1GHz 超え前後のように
ともかく、1000万画素超を載せたい という方向性で、
画質がどうかというこだわりは二の次だった。
1200万画素を超えたあたりで、「ちょっと待てよ」画素が増えただけでは綺麗じゃないのでは?
ということになってきた。
そのタイミングでわかりやすく美しい画像がどういうものか示したのが
Foveon X3 であり、それをコンパクトで、かつ超高画質レンズつきの
安く扱いやすいシステムとして提供したのが SIGMA である。
平たく言うと、コンパクト体験版 「レンズ付 FOVEON」 が SIGMA DP1 の正体だ。
他社が極小サイズのセンサーでよしとして、
自社の一眼ユーザに遠慮していたコンパクト機に対して、
SD9/10/14 というあまり多くない むしろ 少ないユーザしかいない
SIGMA にとっては、そこに FOVEON のよさを体験してもらう体験版を用意することは
社のブランド力アップにも、レンズ技術力アピールにも、そして
カメラメーカーとしての知名度アップにも 絶好の機会だった。
そして、そのチャンスは 多くの文句とともに 画質への絶賛と
ものすごい意欲的なチャレンジとして、 ものすごく好意的な声で 彩られた結果になった。
もともと SIGMA SD9 ユーザとしては、文句なく DP1 を購入する流れだったが、
あそこまで FOVEON および SIGMA が注目されたのは後にも先にも マグロレンズ以来だろう。
そして、DP2,3, xたち、超高額だった SD1、
DP1.2.3 Merill、 SD1 Merill、そして、 DP2 Quattro とどんどん高画素化していく。
いろいろな面での改善があったようだが、暗いシチュエーションで
色ノイズが出やすい根本的な欠点は残ったままで
特に ISO400 以上という、
もはや 低ISOといえる状況でも
色ノイズが無視できない状況は続いているようである。
FOVEON による 1x1 解像の 1400万 ピクセルというのは、
本当に中版レベルの画質であるとは思うが
そんな画質、私にはオーバースペック過ぎる。
はっきりいって 通常の一眼レフで 3600万ピクセルの機種があるが、その画質と解像が近いはずだ。
しかし、私はせいぜい
等倍 1000万ピクセルあれば十分。
むしろ色がよくなってくれたり、 ISO が耐えられるようになったり
手振れ補正がかかるほうが、歩留まりが高くなって助かる。
ということで、超ハイアマ向けになった DP シリーズは私には無縁になってしまった。
上記を実現したのは RX シリーズである・となる。
ので、機種が入れ替わったのだ。
とってもわかりやすい理由だ。
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